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                                                                          2016..8月更新

Q3. 吐き気止めの使い方
質問

吐き気止めの坐薬は使用間隔をどのくらいあけるといいですか?
また坐剤と内服ではどちらが効きますか?
 
回答

吐き気止めの坐薬であるナウゼリン坐剤を使用したら、最低8時間は間隔をあけましょう。
続けざまに使うと、血中濃度が上がってしまい、錐体外路障害等の副作用の心配が出てきます。
またその時の症状によって、内服がいい場合と、坐剤の方がいい場合があります。

解説

ナウゼリンの添付文書より抜粋

1 ナウゼリン坐剤の薬物動態パラメータ

パラメータ

Cmax

(ng/mL

 Tmaxhr

T1/2hr

AUC024hr

(nghr/ml)

  VdL

  CLtotalmL/min

投与量30mg

23.4

2

7

225.5

439±67.7

947±256

投与量60mg

43.3

2

7

396.7

439±67.7

947±256

 2 ナウゼリンドライシロップの薬物動態パラメータ

Cmax

(ng/mL

Tmaxhr

AUC024hr

(nghr/ml)

T1/2hr)α

T1/2hr)β

VdL

CLtotalmL/min

12.1±3.1

0.5±0.0

39.2±10.9

0.61±0.14

8.94±2.12

439±67.7

947±256


内服も坐剤も、共に半減期が長く7~9時間は作用が続きます。


ちなみに、坐剤の方がTmaxが長いため、効果の発現が遅れますが、吐き気が強い場合は内服はできないため坐薬を推奨します。
ただし下痢の症状が激しい場合は、内服の方が良い場合もあります。

その時の症状に合わせて剤形を選ぶことが大切です。